七ツ森のふもとで生まれた 多彩で重厚な台ヶ森焼
仙台市の中心部から北に約30キロ、船形山を背景にした七ツ森のすそ野に、大和町吉田台ヶ森があります。かつて仙台藩の侍が傷を癒しに来る湯治場だったところで、近くには縄文時代の窯跡があり、様々な陶片が出土しています。この地域の土を使った釉薬や重厚な焼き締めで知られるのが台ヶ森焼です。窯元の安部勝斎氏は平成4年に、工房を台ヶ森から同町内宮床に移し、「百窯の里・七ツ森陶芸体験館」をオープン。2代目を継いだ長男の元博氏と共に創作をしながら体験者や陶芸教室の生徒の指導に当たっています。
体験館のある敷地は二千坪を超える広さで、販売ギャラリー、茶室、工房、教室などがありますが、圧巻は窯場です。七ツ森にちなんで、登り窯、穴窯、倒炎式角窯など、全国的に珍しい7種の窯を備えています。地元の土に含まれる銅、亜鉛、鉄などの金属分が変化して生まれる色合いは用いる窯によって異なり、多様な個性豊かな作品が生まれます。
窯場で生まれた「男の料理」
勝斎氏はもともと仙台で袋物師として活躍していましたが、茶道具の袋掛けで出合った焼き物にひかれ、作陶の道に入って30数年という珍しい経歴の持ち主です。それだけに、発想が大胆でユニークです。窯に火を入れながら「おいしいご飯でサンマが食べたい」と思い立ったのが、「男の料理」が生まれるきっかけだったとか。家庭で手軽に陶板焼きが楽しめる「焼皿」と昔の土釜のおいしさを再現した「ご飯釜」は発売以来注目を集めています。要望に応えて研究を重ねた結果、IHクッキングヒーターにも対応できる商品が誕生しました。「簡単で手軽にできて、しかもおいしい」。これこそ、まさに男の料理。家族はもちろん、1人暮らしの人にもお勧めです。
男の料理シリーズ