ローカル発!『賛否両論グルメ』が熱い

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ローカル発!『賛否両論グルメ』が熱い

いま地方では「賛否両論グルメ」が元気だ。地域文化に深く根ざしていたり、昔ながらの作り方を守っていたり、つくり手の強烈な嗜好が表わされていたり。発祥は様々だが、近所のスーパーマーケットでは手に入らないその地方ならではの「マニアックな味」が注目され始めているという。
ローカル発の新しいグルメのトレンドをご紹介しよう。

たまご好きだけが喜ぶ「超濃厚プリン」

世の中濃厚プリンブームだが、そのほとんどが生クリームによるふわとろ系だ。しかし群馬県みどり市にある「やまたか」は生クリームはおろか乳製品すら使わない。スペイン・アンダルシア地方に伝わる、卵黄だけで作られる超濃厚たまごプリン「トシーノ・デ・シエロ」のレシピを忠実に再現し、評判を集めているという。

このプリンを作るのは、長年にわたり寿司店やデパートに手焼き玉子を卸してきた「玉子屋やまたか」。「玉子職人に相応しい商品開発」を追求し続け、まるで甘い卵黄とも言えるほど超濃厚なたまごプリン「天国のぶた」を完成させた。その濃厚すぎる味わいに、二口で手を止めてしまう客が続出しているという。自らを「玉子屋」と名乗るほどたまごを溺愛する店主の高山さんは、これまで100種類近くものたまごを食べてきた。その中からコクと香りの強い2種の極上卵を使い作られる「天国のぶた」。「極上卵の味を知ってもらいたいがために、このプリンを作った。」と高山さんは話す。「トシーノ(=豚の脂)・デ・シエロ(=天国の)」に由来するにふさわしいこってり感は、苦めのコーヒーかマグカップいっぱいの水が必須だろう。
一方で、群馬県の山奥に佇む店舗には県内はもちろん、関西や東北から訪れる客も。少なくとも、高山さん同様熱狂的なたまご好きには支持されているようだ。

ひとかけらで白飯一杯 しょっぱすぎる、塩鮭

減塩ブームに真っ向から逆らった猛烈にしょっぱい塩鮭が今、インターネットを通して密かな話題だ。福島県の小さな魚屋 阿部鮮魚店の作る「雪鮭漬」は、焼けば紅色の身の上に雪が積もったように塩が吹き出すほど、大量の塩がしみ込んでいる。

昭和の時代の塩鮭は、一尾あれば軽く白飯三杯はたいらげてしまうほど強烈に塩辛かった。「昔食べたしょっぱい鮭をもう一度食べたい」という近所の客の声から生まれたという「雪鮭漬」。実は阿部鮮魚店のある福島県は成人の1日当たりの塩分摂取量が全国2位(※)だ。かつての味への懐かしさと福島の県民性が重なったと考えれば、福島でこのしょっぱい塩鮭がふたたび根付いているのは自然なことなのかもしれない。大量の塩を揉みこんだ後に重しをのせ、さらに何度も手返しを繰り返しながら約1ヶ月間も漬けることで生まれる強烈すぎる塩辛さ 。ひとかけら食べれば一気に汗が吹き出し「今主流の甘鮭の三倍は白飯が進む」と店主の阿部さんは話すが、この味を数十年買い求め続ける客もいるというから驚かされる。
ネット通販の普及により初めて「雪鮭漬」を知った県外の客の中にも、パンチのきいた味の虜になる人がでてきた。とは言え、塩分摂取量全国2位の地方でつくられる塩鮭となれば、試すにもやや勇気が必要かもしれない。

※平成22年国民健康・栄養調査結果

ドライフルーツになった「たくあん」

「たくあん漬」発祥の地、山形県上山市に 「新たな名物を」と江戸創業の老舗漬物処「三奥屋」で始まった漬物スイーツ開発プロジェクト。できあがった「たくあんチョコレート」が地元客を発信源に、今じわじわと知名度を上げようとしている。

江戸時代の禅僧・沢庵禅師が幕府から上山に流罪となった際、この地で野菜を保存するために開発したのがたくあん漬。毎年晩秋にはたくあんの漬け込み式が行われるほど由緒あるこの地で、ドライフルーツのように加工され、さらにはチョコレートをかけたたくあんが生まれるとは誰が想像しただろうか。「できるだけ幅広い世代の人に」、その一心から三奥屋の近(こん)社長が閃いたのが古来から伝わる干した大根を砂糖漬けにして作られる「氷室たくあん」。大根特有の香りを和らげながら、味付や乾燥など約1年をかけて改良を重ねた結果、まるでドライフルーツのように生まれ変わった。さらにチョコレートをかければ、たくあん漬のスイーツの完成というわけだ。
この斬新なたくあんに火を付けたのは意外にも地元客。最初は気味悪がりながらも手土産として購入した後、意外な味わいに再度買い求めにくる。そんな客を見るたびに近社長の頬は緩む。そうは言っても、程よく残るたくあん特有の食感に違和感を覚えないとは言い切れないだろう。

※47CLUBでのお取り扱いは終了しました

しょっぱくて、甘くて、シソが香って、辛い。
百年続く「酒のあて」

神奈川県・美農屋が販売する「ほととぎす巻」は、口にした瞬間にシソが香り、その後に塩辛さとピーナッツペーストの濃厚な甘さが追ってくる。とどめを刺すのは涙が出るほど強烈な辛子の刺激。この複雑すぎる味が、神奈川県の港町小田原で約100年も根付いているというから驚きだ。

100年以上前「日本酒にあうつまみを」と、当時この地で栽培されていた落花生とシソを使って考案されたという「ほととぎす巻」。小田原と言えば、新鮮な魚介に恵まれ練り物や漬物の生産も盛んな地。旨い酒の肴が多く揃っている。しかしその一方で、目まいを起こしそうなほど一度に様々な味覚がやってくる「ほととぎす巻」が地元の人々にはひっそりと受け継がれてきた。かじった瞬間、塩辛さ・甘さ・鼻をつく辛子の刺激とシソの香りを同時に感じ、さらに口の中でそれらがぐるぐるとめぐる。その複雑な味わいに、たった一口で懲りてしまう客も少なくない。
「地元民だけが知る、100年の伝統の味」と言えば聞こえは良いが、全国的に広まらなかったのは、その複雑すぎる味わいが常に賛否の間をさまよい続けている証だろう。

※47CLUBでのお通り扱いは終了しました

「青のり」の羊羹

岡山県下津井地方の家庭に訪問した際、出されるお茶菓子を見て目を疑うだろう。日本茶と共に、お茶の色より透明感のあるエメラルドグリーンの羊羹が机の上に並ぶ。大正末期より100年以上もこの地に根付く田中花正堂の「磯乃羊羹」だ。

その正体は青のり。 「港町下津井らしい銘菓を」 と創業者の田中正克さんが、この地の名産である青のりを羊羹に練り込んだのが始まり。以来100年以上にわたり、この地で「羊羹」と言えば「緑色」で「磯の香りがする」ものというのが常識だという。繁忙期には入荷待ちになることもしばしばで、地元の人々には事前予約が周知されているほど。 お盆や正月に親戚まわりをすれば、何度も青のりの羊羹に出会うという。「甘すぎず清涼感あふれる青のりの風味が、さっぱりとしていい」と店主の田中章さんは話す。一見不思議とも思われる組み合わせだが「幼いころから海の香りに親しんできた下津井の人々には自然な味」だという。
病に倒れた2代目で途絶えそうになったが、地元客の声に押され3代目が脱サラをしてまで守り続けている「磯乃羊羹」。100年以上続くと言われても、未知の味「青のりの羊羹」に挑むには多少度胸が必要かもしれない。


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